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平成23年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午後II 過去問・解説

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ/RISS)令和-7年度秋期午後II試験の過去問です。記述式の過去問をWeb上で演習し、入力した答案をAIがその場で採点。模範解答と判定の根拠まで確認できます。

大問1 医療情報システムの要件定義と設計(社会インフラのBCP)(配点50点)

問1 医療情報システムの要件定義と設計に関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。 Z病院は,病床数300の私立総合病院である。Z病院では,今年度,医療のサービス向上を目的に,医療情報システムの導入を決定した。今回導入する医療情報システムでは,診療録(カルテと呼ばれる)及び診療諸記録の両者を含む種々の医療情報を電子化する(以下,電子化された医療情報を電子カルテという)…

設問

  • 表1中の下線①について,秘密鍵がICカードの外部に読み出された場合に起こり得る,医療情報システムの安全管理に対する侵害行為は何か。25字以内で具体的に述べよ。
  • 表1中の下線①を実現するために,ICカードが備えるべき性質は何か。8字以内で述べよ。
  • 医療情報システムにおいて,電子カルテのディジタル署名を付与する仕組みの他に,医療従業者のアクセス証跡を保存する仕組みを整えるのは,どのような抑止効果を期待してのものか。45字以内で述べよ。
  • 表3中の a に入れる適切なアクセス制御案を,表3中のアクセス制御の記号に倣って答えよ。
  • 本文中の下線②にある,別のアクセス制御とはどのようなものか。アクセス制御のアクセス主体とアクセス対象の関係を示しながら,40字以内で述べよ。
  • 本文中の下線③が示す実装方式は,表1中のどの要件を満たしていると考えられるか。表1中から該当する要件を二つ挙げ,(A)〜(Q)の記号で答えよ。
  • 本文中の下線④について,改善案を65字以内で述べよ。
  • 図4中の b に入れる適切な字句を10字以内で答えよ。
  • 本文中の下線⑤について,医療の提供を継続するために医療情報システムが備えるべき機能を30字以内で述べよ。
  • 本文中の下線⑥について,対策を講じる上で,日々行うべき業務及び災害時に行うべき業務を,それぞれ60字以内で具体的に述べよ。
  • 本文中の下線⑦について,非常時に外部から応援に駆け付けてくる医師に,医療情報システムへのアクセスを許可する場合,BCPに盛り込むべき事項をセキュリティの観点から二つ挙げ,それぞれ40字以内で具体的に述べよ。

大問2 ログ管理システムの設計(セキュリティと運用)(配点50点)

問2 ログ管理システムの設計に関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。 A社は,従業員数約20,000名の製造会社であり,東日本と西日本にそれぞれ10の支社をもっている。A社は,内部統制強化の一環として,システムの運用に関わる内部統制について外部監査人による監査を受けた。監査の結果,システムの特権を与えられた管理者やオペレータなど(以下,特権ID利用者という)の操作(以下,特権操作という)に対する監査について,次の2点が指摘された…

設問

  • 本文中の a 及び表1中の b に入れるプロトコル名を,それぞれ英字4字で答えよ。
  • T氏が,通信経路でログを取得する案を採用しなかった理由を,30字以内で述べよ。
  • ログオフの操作について記録すべきデータ項目のうち,製品Rでは取得できないデータ項目を1つ,25字以内で述べよ。その場合でも,ある条件の下では分析の際にそのデータ項目の値を判別できるが,それはどのような場合か,30字以内で述べよ…
  • DBMSの標準機能によるログ取得を行った場合,各システムの業務処理への影響が大きいとT氏が考えたのはなぜか。サーバ資源という用語を用いて30字以内で述べよ。
  • DBMSの標準機能によるログ取得を行った場合,ログの保存及び分析に大量のディスク資源が必要になるシステムを,表3中の項番から二つ答えよ。また,その理由を30字以内で述べよ。
  • 記録すべき特権操作3の内容のうち,特権操作3に対して,主要4システムのOS及びミドルウェアの標準機能では取得できないものは何か。表4中から該当するものを全て選び,(A)〜(H)の記号で答えよ。
  • 案1において,システムの障害発生時以外でログが収集できないのはどのようなときか。20字以内で答えよ。
  • 本文中の下線①について,見積もった最大データ量(Gバイト)を求めよ。なお,1Gバイト=1,000Mバイト,1Mビット/秒=1,000kビット/秒とする。
  • 本文中の下線②について,見積もった伝送速度(Mビット/秒)を求めよ。
  • ログの保存にWORMテープを用いる目的を,15字以内で答えよ。
  • 本文中の下線③について,Y主任が,運用規程案に追加した項目の内容を,20字以内で述べよ。
  • 抽出した特権操作1のログに関連する,特権操作2及び特権操作3のログを,自動的に抽出できるようにログ分析機能を強化するためには,〔特権IDの利用〕における,サーバと管理端末の運用や利用の方法に関して変更又は追加が必要である…
  • 情報システム部の従業員では,どの特権ID利用者についての操作内容の確認が不十分となるか。表2中の役割名称で答えよ。また,その理由を,40字以内で述べよ。
  • 各社の管理責任者が確認作業を行った場合,どのような特権操作に対する確認が不十分となるか。その操作を20字以内で述べよ。また,T氏が提案した改善案の内容を25字以内で述べよ。

この回の出題傾向と学習ポイント

平成23年度秋期の午後IIは、医療情報システム(電子カルテ)の要件定義・設計を扱う問1と、特権ID操作のログ管理システムを設計する問2の2問構成の選択制です。どちらもシステムを設計する側の立場で、要件の表と実現方式を突き合わせながら答える、設計寄りの回です。

問1 医療情報システムの要件定義と設計(社会インフラのBCP)

病院の電子カルテ化を題材に、ディジタル署名とICカードによる真正性の確保、ICカードが備えるべき性質(8字)、アクセス制御の設計、アクセス証跡の保存に期待する抑止効果などを問います。終盤は非常時運用に踏み込み、災害時に外部から応援に駆け付ける医師へのアクセス許可をBCPに盛り込む際の考慮点を記述させます。医療という社会インフラ特有の要件が軸になる大問です。

問2 ログ管理システムの設計(セキュリティと運用)

外部監査の指摘を受け、特権ID利用者の操作ログを全システム共通で管理する仕組みを設計します。ログ取得方式の比較検討、取得できないデータ項目の補い方、ログの最大データ量や伝送速度を求める計算問題、WORMテープを用いる目的、確認が不十分になる特権操作の指摘など、取得・収集保存・分析の全工程が問われます。ログ管理の要件を体系的に学べる密度の高い問題です。

両問とも要件の表と実現方式の対応付けが解答の中心で、暗記知識だけで解ける設問はわずかです。演習では、各設問がどの要件・どの表を参照しているかをメモしながら解くと、長文でも迷子になりません。

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出典:平成23年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午後II 問題冊子(IPA 独立行政法人情報処理推進機構)。IPA「過去問題の使用方法」に基づき掲載しています。