平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午後II 過去問・解説
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ/RISS)令和0年度秋期午後II試験の過去問です。記述式の過去問をWeb上で演習し、入力した答案をAIがその場で採点。模範解答と判定の根拠まで確認できます。
大問1 ハイブリッドクラウド環境のセキュリティ設計(配点50点)
問1 クラウド環境におけるセキュリティ対策に関する次の記述を読んで,設問1~5に答えよ。 X社は,日本,米国,欧州に事業を展開している従業員数80,000名の製造会社であり,重要インフラ設備を製造している。日本国内の従業員数は40,000名である。X社のシステムは,サーバ,ネットワーク機器及びPCで構成される(日本国内の論理構成は図1)…
設問
- 本文中の下線①について,2018年5月25日に適用が開始された欧州連合の規則の略称を英字4字で答えよ。
- 条件2について,プロジェクト専用サーバをクラウド環境に移行した場合に満たせなくなる基本要件の具体的内容を,60字以内で述べよ。
- 条件4について,生産関連サーバをクラウド環境に移行した場合に満たせなくなる基本要件の具体的内容を三つ挙げ,それぞれ50字以内で述べよ。また,挙げた三つのうちの一つの理由となるIaaS Cのサービス仕様の内容を,50字以内で述べよ。
- X社内のネットワークとIaaS Cとの接続において,FWのNAT機能を用いることにしたのはどのような問題を回避するためだと考えられるか。IaaS Cのサービス仕様の制約から起こる問題を70字以内で述べよ。
- 各認証サーバ及び各SaaSをSAML 2.0プロトコルやSPNEGOプロトコルで通信させることによって,X社の従業員にはどのような利便性が提供されるか。30字以内で述べよ。
- 案2を選択した場合,案1と比べて,利用者認証後の通信経路上の構成要素の負荷が高くなるのは,社内PCからどの業務サーバへの通信か。全て選び,図2中の記号㋐〜㋛で答えよ。また,負荷が高くなる構成要素を全て選び,同じく図2中の記号㋐〜㋛で答えよ。
- 本文中の下線②について,ティア1からティア3に該当するものを,解答群の中から選び,それぞれ記号で答えよ。
- 運用サービス1及び2がJ社が提供する場合,標準ソフトウェア以外のソフトウェアがサーバ又はPCに導入されていたとき,セキュリティ管理上のどのような不都合が生じるか。40字以内で述べよ。
- 情報セキュリティ標準を基に手作業及び目視でセキュリティ設定パラメタの設定値をチェックする方法と比べて,製品Dによる方法は,どのような利点があるか。二つ挙げ,それぞれ15字以内で答えよ。
- 案A及びBにおける利用者認証後の通信経路のうち,案Cに比べて通信経路上の構成要素の負荷が高くなるのは,どのクライアントからどの業務サーバへの通信か。案Aについては2組み,案Bについては3組み挙げ,それぞれ図3中の記号Ⓐ〜Ⓘで答えよ。
- 図4中の a ~ h に入れる適切な通信メッセージを,解答群の中から選び,記号で答えよ。
大問2 マルウェア侵入による情報漏えいインシデント対応(配点50点)
問2 セキュリティインシデントへの対応に関する次の記述を読んで,設問1〜5に答えよ。 A社は,玩具を製造販売する従業員数1,500名の企業である。A社の組織図を図1に示す。情報セキュリティ委員会の委員長は社長,委員は各部の部長,事務局は総務部である…
設問
- 図4中の a , b に入れる適切な字句を,解答群の中から選び,記号で答えよ。(a,b順不同)
- 図5中の c ~ e に入れる適切な字句を,解答群の中から選び,記号で答えよ。
- 本文中の f ~ h に入れる適切な字句を,それぞれ12字以内で答えよ。(f,g,h順不同)
- 本文中の i , j に入れる適切な字句を,それぞれ8字以内で答えよ。
- 本文中の下線①について,取得した通常時プロファイルの利用方法を35字以内で具体的に述べよ。
- 本文中の下線②について,サイトMにアクセスしたPCを特定した方法を,60字以内で具体的に述べよ。
- 本文中の下線②について,このアクセスによってマルウェアが何を行っていたと考えられるか…
- 本文中の下線③について,調査の観点から見たときの問題は何か。40字以内で具体的に述べよ。また,この問題を軽減するために本文中の下線③を実行する前に行うべき措置を,30字以内で具体的に述べよ。
- 本文中の k に入れる適切な調査内容を,40字以内で具体的に述べよ。
- 図2中の表2について,Dさんの利用者ID でのPC-BへのログインIDに最初に成功するまでに,攻撃者が何回ログインに失敗しているか,記録されている失敗の回数を答えよ。
- 本文中の l に入れる適切な字句を,8字以内で答えよ。
- 本文中の下線⑥について,ファイルの社外への送信の可能性を示す記録を図6中から選び,行番号で答えよ…
- 表2中の ア ~ ウ に入れる適切な日時を答えよ。
- 表2中の m ~ s に入れる適切な字句を,解答群の中から選び,記号で答えよ。
- 本文中の下線⑦について,図3中の(6)に示された課題 a ~ d の中から,この対応で未対応の課題を選び,記号で答えよ。また,この課題を解決するための措置を,25字以内で具体的に述べよ。
この回の出題傾向と学習ポイント
平成30年度秋期の午後IIは、グローバル製造業のハイブリッドクラウド移行に伴うセキュリティ設計と、マルウェア侵入による情報漏えいへのインシデント対応の2問からの選択制です。いずれも長文の要件やログを読み込み、本文の条件と突き合わせて解答する読解重視の回です。
問1 ハイブリッドクラウド環境のセキュリティ設計
重要インフラ設備メーカのクラウド移行が題材で、輸出管理規制や個人情報保護の法規制(欧州連合の規則の略称を英字で答える知識問題あり)を踏まえた移行可否の判断、SAML 2.0やSPNEGOによる認証連携、エンドポイント管理、モバイル環境の通信経路まで幅広く問われます。図中の通信経路を記号で全て挙げる設問や30〜70字の記述が多く、要件と構成図を正確に対応付ける力が試されます。
問2 マルウェア侵入による情報漏えいインシデント対応
玩具メーカで発生した文書漏えいと、その後のマルウェア感染インシデントを時系列で追う大問です。プロキシサーバのログから不正サイトにアクセスしたPCを特定する方法、HTTPリクエスト/レスポンスでマルウェアが行っていた活動、タイムラインの穴埋めなど、証拠に基づく調査手順を具体的に記述させます。非常時対応チームなど対応体制の課題を指摘する設問もあり、技術と管理の両面が問われます。
午後IIは設問数が多く、本文との往復に時間がかかります。演習では設問を先に読んでから該当箇所を探す手順を試し、60字前後の記述を制限字数内に要約する練習をしておくと効果的です。
出典:平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午後II 問題冊子(IPA 独立行政法人情報処理推進機構)。IPA「過去問題の使用方法」に基づき掲載しています。